Foveon and Bayer / フォビオンとベイヤー

センサーについての所感、マニアックなネタです。

私は元々CANON 5D MarkⅡ愛用者で、ポートレートなどで使用する、EF50mm F1.2L USMやEF85mm F1.2L II USMで高級感あふれるレンズのボケを楽しんだものだ。

で、先ほど某写真家先生の展覧会を見に行った。少し驚いた事があったのでちょっと書き留めておこう。その写真は機材のクレジットこそ無かったが、おそらくCANONのフルサイズを使用していて、さらにLレンズで撮影されているだろうと推察できるとても上品な仕上がりだった。普通に鑑賞するには申し分なく美しい。しかしFoveonセンサーに慣れた私の目は、ある事に気が付いた。

今までは美しいボケと認識していたのだけど、これってもしかするとベイヤーセンサーによる解像ボケかも!? Foveonセンサーだったらキッチリ解像した上で、更に美しいボケが得られるはずなんだけど、どうやらそうでないようだ。

Foveonセンサーは、ある意味ポートレートには不向きだとされていた。その理由に使い勝手とレスポンスの悪さ。そしてプロのスタジオとなると更に超えなければならないハードルはいくつかある。

更にあまりにもスゴイ解像度だと、ポートレートでは困ることもある。髪の毛の一本一本から化粧のノリ、毛穴、シミシワにいたるその全てを余すことなく写しだしてしまうのだ。モデル泣かせである。しかし解像し過ぎて悪い話はないハズだ。解像したものはあとから和らげることは容易いが、そもそも解像してないのはどうにもならない。

薄々気がついていたのだけど、Foveonセンサーはネイチャーフォト同様にポートレートにおいても、欠点を補って余りあるかもしれないと直感した次第で、いずれどこかのタイミング検証してみたいと思う。