私が主宰する東京・京橋のギャラリーであるボクネンズアート東京は、名嘉睦稔常設画廊として営んできた。要するにひとりのアーティストだけをプロデュースするスペースだ。そしてこの場所で今回初めての試みとなる、名嘉睦稔以外のアーティストの展覧会をする事になったのが、写真家、仲程長治だ。
仲程長治(以下、チョージさん)とは、名嘉睦稔(以下、ボクネンさん)のドキュメント映像を撮る仲間として2005年に出会った。小型のビデオカメラ二台体制で一緒にボクネンさんを追いかけたのである。
チョージさんは、ボクネンさんが立ち上げたデザイン会社、プロジェクト・コアの創設時のメンバーで、グラフィックデザイナーとして大いにボクネンさんの薫陶を受けた人物だ。ボクネンさんは、21世紀にその名を残せる数少ない芸術家のひとりと信じている私には、チョージさんから聞く若き日のボクネンさんの話はとても貴重だった。そして当然の事ながら、チョージさんはずっと傍にいた訳だから、ボクネンエッセンスを充分吸収していたのは言うまでも無い。プロジェクト・コアを卒業した後も、グラフィックデザイン業界で活躍をし、その才能は沖縄デザイン業界にも名を馳せている。
さて、そんなチョージさんも、写真家としてのデビューは遅い。デザイン制作の一環として、ずっとカメラはやっていたようであるが、それを仕事にしようとまでは思わなかったようだ。カメラもデザインをする為の道具のひとつなのか!?
さて2005年に、チョージさんは私と出会った時にこう言った。
“ヒデ、一眼やっているだろう。”
むむっ、そう来たか!?と思った。なぜならば、それは私のセリフだぁ。お互いビデオカメラでボクネンさんを追いかけていたのだけど、その撮り方は、どうにもこうにもアヤシイのである。この場合のアヤシイは褒め言葉だ。よくビデオ撮影においては、シューティングなどというが、正に、被写体であるボクネンさんをバチっと決めて撃ち抜いていたのである。
そんなお付き合いをしていくなか、いつだったか、チョージさんの写真を見る機会があった。
その時、確信したね。この人は写真家としても類まれな才能があるって事を。それからと言うものの、自分が好きなモノは、みんなと共有したいと言う私の得意技を活用して、さまざまな機会にチョージフォトを紹介したのでありました。
そして驚くことにプロ写真家としてのデビュー戦は、2008年に開催した、在大韓民国日本大使館文化院のギャラリーです。いきなり海外、しかも日韓文化交流事業ですよ。スゴイでしょ。実はこの前年には、同じ場所で名嘉睦稔展も開催されたご縁で、チョージフォト展も実現する事が出来たのでした。
でもってその同じ年、地元沖縄で初めての展覧会となる『choji photo & TINGARA SOUNDコラボレーション』が開催されたのでした。韓国に続いて沖縄でも関わることが出来たのは実に幸せな事です。
そして、いよいよお江戸に上陸ですよ。
その先陣は、やはり私が手を上げなければなりませんね。
と言うことで、話は長~くなりましたが、今週末から始まるこの写真展に、ぜひ足を運んでみてくださいね。アート作品もそうですが、オリジナル写真は、PCで見ているよりも、ぜんぜん迫力が違います。みなさまの、お越しを心よりお待ちしています。
ボクネンズアート東京
代表 石島英雄
仲程長治 アイランドフォトセラピー展
~誰も知らないとっておきの沖縄~
会期:4月24日(土)~5月9日(日)
※会期中無休 OPEN / 11:30-19:30
会場:ボクネンズアート東京
協力:momoto TINGARA
[作家来場]4月24日(土)25(日)午後より
コメント
素敵な話!
ますます、ワクワクしてきました!
楽しみです!
munakataさん
でしでしょ。
もうすぐです。