春淡し、朧より「光朧」

九十九里浜の夕暮れ。
干潟の浅い水溜まりに、シギの小さな群れが並び、沈む太陽の金色が水面を淡く染める。
鳥たちは静かに餌を探し、長い影を伸ばしながら、波の縁で佇む。
光は朧のようにぼんやりと広がり、砂と水と鳥の輪郭を溶かしていく。
春の光は、まだ強くない。
ただ優しく、静かに、すべてを包み込んで、季節の移ろいを教えてくれる。
この夕暮れの光は、シリーズの中で「華」のピークからゆっくりと下降し、
春が去りゆく予感を象徴しています。
朧のベールが厚くなり、光さえもぼやけて、鳥たちの小さな命が淡く浮かび上がる。
一瞬の金色が、水面に反射して無限に広がり、春の記憶を優しく残す……そんな瞬間です。

撮影はSIGMA fp L + 150-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM | Sportsです。
望遠レンズの圧縮効果で遠くの鳥たちを寄せて捉えつつ、fp Lの高解像センサーが夕光の微妙なグラデーションと鳥のシルエットを細やかに記録してくれました。シャッタースピードを抑えて光の柔らかさを強調したことで、朧のニュアンスがより深く出せたと思います。

九十九里の夕暮れは、春から夏への境目で特に美しい。
風が止み、海が静かになると、光が水面を鏡のように変え、すべてが淡く溶け合う。
山の春が遅く訪れるように、海辺の春はゆっくりと去っていく。
だからこそ、この「光朧」は、儚くも温かい余韻として、心に残るのです。


Location / Kujukuri CHIBA, JAPAN
+CAMERA
-SIGMA fp L
-150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sports


Island Gallery 企画展 / Spring Comes Early
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Island Gallery 企画展 / Spring Comes Early
会 期 2026年2月10日(火)-15日(日)
    会期中無休 入場無料
    open 11:00-18:30 / 最終日17:00まで
会 場 GALLERY ART HOUSE
    104-0061 東京都中央区銀座4-4-5 籏ビル
協 賛 マルマン株式会社 Canson Infinity
主 催 Island Gallery

参加アーティスト (順不同・敬称略)

 安斉紗織 / 平山孝一 / 荒井沙織 / 宿谷麻衣 / 鎌田光彦 / 石島英雄

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